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口腔機能発達不全症

  • 病態

「食べる機能」「話す機能」その他の機能が十分に発達してい ないか、正常に機能獲得ができておらず、明らかな摂食機能障害の原因疾患がなく、口腔機能の定型発達において個人因子あるいは環境因子に専門的関与が必要な状態。

  • 病状 :

  1. 咀嚼や嚥下がうまくできない、

  2. 構音の異常、

  3. 口呼吸などが認められる。  

 患者には自覚症状があまりない場合が多い。

  • 診断基準:チェックシートの項目  のうち2つ以上に該当するものを「口腔機能発達不全症」と

診断する。

  • 口腔機能発達不全症の評価

「食べる」機能発達不全
① 咀嚼機能:
視診による歯冠崩壊歯(重症う蝕、破折歯)・喪失歯の有無、機能的因子による歯列・咬合の異常の有無を確認
する。また咀嚼時の偏咀嚼の有無、咀嚼回数、咀嚼時の咬筋を触診する。
② 嚥下機能:
嚥下時の表情筋緊張の有無、舌の突出嚥下(異常嚥下癖)の有無を確認する。
③ 食べ方(食行動): 
食べこぼしたり、むせたり、自分で食べようとしなかったり、偏食、食べむらなどがないかを確認する。
「話す」機能発達不全
構音機能: 
視診による口唇閉鎖不全、舌小帯の異常の確認、パ・タ・カ・ラ・サ行の音の置き換え、母音化の有無等の発音時の観察と発音異常の有無を確認する。
その他の機能発達不全
○栄養(体格): 
 極端な身長・体重の異常がないかを確認する。必要に応じて、カウプ指数・ローレル指数による評価(やせ、体重が増えない、肥満)、食事の内容調査(摂取栄養の調査)を実施する。

○ 口呼吸の有無:正常な鼻呼吸ではなく、鼻性口呼吸、歯性口呼吸、習慣性口呼吸の有無を確認する。
○ 口蓋扁桃の肥大の有無等を確認する。

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